2009年 04月 06日

糖尿病の医療負担(その2)

「糖尿病は薬なしで治せる」という本に、面白い話が載っている(79.p)。
ある学会で糖尿病の新薬について臨床試験の結果を発表している先生がいました。この薬を飲むと、食後
二時間の血糖値が50ミリグラムくらい下がるという発表をとくとくとおこなっていたのです。
そこで私が、「食後血糖値を下げるなら、何も薬を飲まなくとも、30分ほど歩くだけで、50ミリグラム以上
下がります。比較対照群に運動のみというのも置いたのですか?」と質問したのです。
そうしたら、その先生は予想しない質問だという憮然とした顔をしていました。


この話が、誰にでも通用するかどうかは分らない。しかし僕の場合は、何をどのくらい食べたかに関わらず
食後60-90分後に2800歩前後をやや速歩で歩けば血糖値が50(mg/dl)下がることは分っている。といっ
て、必ずしも比例的に下がるわけではない。すなわち5600歩あるけば100さがるというわけではない。
実験的には、そこまでやったほうが良いし、やるべきだが、血糖値の検査用紙が高いし、実用的にはその
必要がないから、僕はやってない。

昔は、空腹時血糖値が重視された。夕食を食べた後、10時間以上何も食べずに「空腹」状態で測った血糖
の値で糖尿病群と正常群、境界群に分けている。しかし血糖値の上がり方、下がり方には、インスリンの出方
やインスリン感受性の違いによって色々なタイプがあって、糖尿病の合併症の発症を予防するという点から、
最近は食後の高血糖状態が、特別に注目されている。
糖尿病に伴う動脈硬化というのがあるが、一般に加齢に伴って動脈硬化は進む傾向にあるが、糖尿病患者
の場合、高血糖によって動脈硬化が促進され心筋梗塞や狭心症になる確率が、同一年齢の正常群の何倍か
高い。
アメリカでの大規模追跡調査の結果、薬やインスリン注射で血糖値をある程度コントロールしても、心筋梗塞
や狭心症の発症の確率は必ずしも下がらないということが分っている。この点で、食後の高血糖状態、特に
200を超える高血糖状態の持続が血管内壁を損傷し、動脈硬化を促進するのではないかと注目されている。
(続く)
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by agsanissi | 2009-04-06 05:01 | 糖尿病


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