2009年 05月 17日

「悲鳴を上げる中国農業」

09/05/14の日経ビジネスONLINEに「悲鳴を上げる中国農業」という記事が掲載されている(参照)。
中国農業が悲鳴を上げている。土と水の汚染、担い手である農民の疲弊は、国内消費量の20%に当たる
野菜を中国からの輸入に頼る日本
にとって他人事ではない
。」
という書き出しで始まる今年2月に『農民も土も水も悲惨な中国農業』(朝日新書)を上梓した愛知大学の高橋
五郎教授とのQ&Aだ。

餃子事件をきっかけに「食の安全」意識がにわかに高まり、国産食品の志向が高まっているそうだ。
「食に関する意識調査」(参照)によれば、買い物時に「国産品を意識する」人は八割強に及ぶとのこと。
これは衰退する日本の農業従事者としては歓迎すべき幽かな光には違いない。とはいえ、僕はまだ表面的で
皮相な関心に過ぎないと突き放してみている。
Q&Aの中で、高橋教授は「中国農業を研究しようとしたきっかけ」について、
僕の出発点は日本の食生活があまりにひどいことから始まっているんです。現代の食生活は「おふくろの味」
ではなく、加工食品を中心とした「袋の味」が幅を利かせています
。ただ、食品の加工度が高くなればなる
ほど、原材料は見えにくくなり、食品の安全性にかかわるリスクは大きく広がる。
こうした加工食品の多くは中国産の原料を使用し、中国で製造しています。じゃあ、中国に多くを依存している
野菜や果物の生産現場はどのようになっているのか。食料自給率が落ち込んでいる今、中国農業の現場を
見なければ、食生活の崩壊や自給率改善について何も言うことができない
。そう考えたことがそもそもの動機
でした。

と語っている。
「食に関する意識調査」では、「国産品」かどうかを意識するのは、もっぱら野菜、米、肉類などで「ふくろ」物
のような隠れた輸入品には、ほとんど目が向いていないし、袋物の加工食品に頼る割合は増える一方だ。

それはともかく、高橋教授の話は「一面的な誇張」じゃないかしらと疑わしくなるような話に満ちているが、
人民日報日本語版(09/05/14)に引用された「岐路に立つ中国のクリーン技術」の記事(参照)を読むと、
まんざら一面的な誇張とは云えないようだ。
中国の科学技術は岐路に立っている。中国は、ここ30年のかつてない経済発展を基盤に、環境をさらに破壊
しないという状況下で国を建設する困難に直面している。
現在、中国の3分の1の河川が汚染され、4分の1の国土が砂漠化し、3分の1の土地が土壌侵食と干ばつと
なり、4分の3以上の森林が消えている。都市部では石炭燃焼により発生した鉛や水銀、二酸化硫黄、自動車
排気ガスが大気中に含まれ、住民たちはそれらを吸い込んでいる。30秒に1人の割合で汚染による奇形児が
誕生している。

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by agsanissi | 2009-05-17 21:02 | 参考記事


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