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2009年 06月 11日

「がん予防の十ヶ条」

JBPRESS09/06/10号の「医療最前線」に「がんにかかりにくい体を作る」(参照)という記事が載っている。
「がんとの闘いの戦略変更」を載せた関わりで、この記事の要点も紹介しておく。

○がんの発生
がんは2段階を経て発生すると考えられている。まず、正常細胞の遺伝子を傷つけ、がんの芽を作り(この
働きをする物質をイニシエーター、または発癌物質)、次にがん化を促進する要素が作用することでがんが
発生する(この作用をする物質をプロモーター、または発癌促進物質)。
イニシエーターとしては、活性酸素、放射線、紫外線、ウイルス、たばこなどがあり、
プロモーターとしては、過剰な脂肪、アルコール、食塩の摂取、ホルモン、たばこなどが知られている。


○予防のための十か条
イニシエーター及びプロモーターを完全に取り除くことは不可能だけれど、生活改善を図ることで、リスク
低減(リスクを、完全に排除することは不可能で、「リスクは必ずある」という前提で、「リスク管理を図る」と
いう考え方ですね
)を図ることは可能で、その秘訣を「予防医学を専門とする、健康増進クリニック院長の
水上治先生に話」を聞くという内容。
具体的には、米国の「世界がん研究基金」から2007年11月に出版された、がんに関する4400の文献
論文集「食べもの、栄養、運動とがん予防」の中で提言されている「がん予防10か条」(参照)で、
今回は1~5条まで。そのポイントは、
1.肥満、BMI指数で21~23が推奨値、「がん細胞は、ブドウ糖を大量に消費し、脂肪はプロモーターとなり
ます
」、一方、やせすぎは免疫力の低下を招く。
2.運動、ウォーキングなど軽度の運動を毎日少なくとも30分ほど実践することを提唱している。
軽度の運動は免疫力を高めます。さらに血流が良くなることが大事です。がん細胞は酸素を嫌う嫌気性の
細胞ですから、酸素が多ければ多いほど発症が抑制されます。たばこがよくない理由のひとつは、酸素供給
を阻害するという点にあります

元資料には、更に、次のように指摘してある。
With industrialisation, urbanisation, and mechanisation,populations and people
become more sedentary. As with overweight and obesity, sedentary ways of life
have been usual in high-income countries since the second half of the 20th century.
3.高エネルギーの飲食物の制限、砂糖入り飲料や脂肪などの高エネルギーの食べものの過剰摂取は
禁物。
4.植物性食品、毎日600グラムの野菜と果物を摂取することを促している。また穀類は、できるだけ精白
されていないものを推奨している。
5.動物性食品。赤肉(牛・豚・羊)を制限し、加工肉(ハム、ベーコン、サラミ、燻製肉、熟成肉、塩蔵肉)を
避けることを促している。具体的には、赤肉は週300グラム以下を目標。「肉食が多いと、腸内環境が悪化
します。乳酸菌が減少して、悪玉菌が増えやすくなります
。」

こうしてみると、「がん予防10か条」は糖尿病の食事・運動療法と、ほとんど重なりますね。
僕は「糖尿病の食事・運動療法」は、特別な医学的療法というより、急激に変化してしまって人間の生理的
機能とのバランスを欠いてしまった先進諸国の生活様式と食習慣
を、生理的機能にマッチするように再編
することと考えている。
(「予防十か条」では、先進諸国といわず、high-income countries と表現している。先進国・後進国と
いう概念は、いわゆる後進諸国の急速な発展で部分的に陳腐化している。1.の肥満の部分では、with
industrialisation, urbanisation, and mechanisation とともに、近年ではアジア、ラテンアメリカ、
部分的にアフリカ諸国でも、栄養不良や伝染病よりも肥満に伴う慢性病が流行っていると指摘している)
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by agsanissi | 2009-06-11 11:51 | 参考記事


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