2009年 07月 19日

衰退

◆生き残るための必死の工作そのものが、衰退を早める。
・文明、国家、社会、組織など、衰退期を迎えた有機的組織は、生き残るための方策そのものが
衰退を促進する。卑近な表現を使えば、良かれと思ってやることが、悉く裏目に出る。
・いまの自民党がそれだ。
・「麻生おろし」は、当事者にしてみれば、自らの議員生命を賭けた必死の戦いだろうが、衰退は
今に始まったわけではない。近くは小泉改革が、「いまのままでは自民党は駄目だ」ということを
鮮明にした。安部・福田を通して、そのメッセージの意味を無視ないし軽視してきたし、麻生一流
の思い上がりで、それを否定した。自民党は、それを良しとした。
・彼らが引き継いだ(ないし引き継ごうとした)のは、「劇場型」政治の表面的形式だけだ。「派閥」
という内的統制の規律は失われてしまった(タガが外れた)から。
・小泉改革は自民党時代の「終わりの始まり」を宣告したが、その意味を読み取れず、それを否定
することで、自らの存在意義を否定せざるを得ない羽目に陥った。
・村山社会党委員長を担いだことは、自民党の蘇生術の「高等戦略」としては奇策ではあった。
自民党は蘇り、社会党は死んだ。しかし奇策は、体内に「毒素」を取り込み、自ら体力を消耗させた。

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・民主党は、自民党の「負の遺産」を背負い込むことになる。民主党の特徴を、一言で言えば
ポピュリズムということになるか。
・そのほかの具体的政策ではバラバラで一体性がない。要するに明確な綱領を持たない寄り合い世帯。
・ポピュリズムの最初の試練は「財源」だが、いまや借金財政の重みが、すべて民主党政権に被さってくる。
・この苦難を乗り切る唯一の方策は、ある種の「国民総動員」、国が国民のために何が出来るかではなく、
国民が「国」のために何が出来るかが問われている
という明確なメッセージを打ち出せるリーダーが
必要だが、鳩山にはその資質はない。

◆今晩のニュースから
共同通信社が18、19の両日、衆院選への有権者の関心度や政党支持の傾向を探るために実施した
全国電話世論調査で、比例代表の投票先政党で民主党が36・2%に上り、15・6%だった自民党の
2倍以上に達した。
前回2005年衆院選の第1回トレンド調査では自民党が31・5%、民主党15・2%だったが、完全に
逆転した形だ。
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by agsanissi | 2009-07-19 09:05 | ミミズの寝言


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