2009年 09月 22日

中国の「歪んだ」消費構造

人民網日本語版09/09/21に
中国のぜいたく品消費の背後にある複雑な現状」(参照)という記事が載っている。
記事の要点は、次の通り。
・1人当りの平均収入が米国の14分の1にもならない中国が、ぜいたく品の消費額において米国を上回り、
1-2年内には日本をも抜き、世界一の消費国になる可能性が出てきた。
・(中国のぜいたく品消費の)消費グループは1億人以上にのぼり、世界のぜいたく品消費シェアの25%を
占める。この現象の背後には奇形型消費や貧富の差の拡大、腐敗繁殖など負の面が隠れている。
・世界の消費者は財産の4%ほどでぜいたく品を購入している一方、中国の消費者、特に若者は収入の40%
以上もぜいたく品に費やし、それは世界の平均水準の10倍にもなる。これにより、毎月その収入を使い果たす
「月光族」や借金を抱え込む「百万負翁」、「負債一代」が次々と出現し...
・昨年、中国の住民のエンゲル係数(家計の消費支出に占める飲食費の割合)は都市部で37.9%、農村部
で43.7%にまで下がったが、米国の80年代の平均水準16.45%に比べ、中国の全体の消費能力は依然
として先進国よりも数十年の後れている。


以前、「現在の中国は江戸と明治と大正と昭和と平成が、時系列的にではなく空間的・平面的に並んで混在
する国だと見ている
。」と書いたことがある(参照)。上記の記事は、消費構造の面で、これを裏付けているようだ。

一方、「国家統計局」が09/09/17に発表した「新中国60年シリーズ報告」によると(参照)、
・中国の都市化率は08年末までに45.68%に達し、1991年よりも19ポイント高まった。
・中国東部沿岸には、「北京・天津・河北」「長江デルタ」「珠江デルタ」の3つの都市圏がある。
これら三大都市圏の地級市以上(市直轄県を含む)の都市のGDPは10兆6千億元にのぼり、全国の地級市
以上の都市全体の33%に達している。
・中国の都市総数は08年末までに655カ所に達した。1991年に比べて176カ所増え、年平均で11都市が
増えていることになる。都市部の人口は1991年より90%増え、年間平均増加率は5.6%に達する。
・東部沿岸地区に密集した都市群・都市人口・経済生産は中国経済発展の中心的役割を担ってきた。「長江
デルタ」「珠江デルタ」「北京・天津・河北」の地級市以上の都市(市直轄県を含む)の一人当たりGDPはそれ
ぞれ5万6566元・5万6000元・4万7494元だった。


このような急速な都市化・工業化、貧富の差の拡大、消費構造の歪みの背後で、中国農業が「悲鳴を上げて
いる」とすれば、かつてレスター・ブラウンが提起した「誰が中国を養えるか?」という問題は、一段と深刻で
真剣みを帯びた課題となる。
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by agsanissi | 2009-09-22 06:01 | 参考記事


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