2010年 12月 10日
人参の契約栽培が始まって数年後、「人参ジュースの売れ行きが怖いほどに好調だ」とのことで、加工生産会社は契約 数量の大幅な拡大を要望してきた。大根に変わる主軸野菜として作付面積も十数町歩に拡張され、最大三百トン程度生産 されるようになった。 僕は、ジャガイモを主軸にした輪作体系を確立させつつあって、輪作体系との整合性がないので人参生産は徐々に縮小して、 当初の予定通り5年で基本的にやめることにしていた。他の人は、人参生産と収入が主軸になる歪な経営に陥り、やがて大根 同様、次第に連作障害の傾向が見え始め、反収減、虫害、特定の雑草繁茂などに加えて、ジュースの売れ行き不振を理由に 契約単価は次第に引き下げられ、当初のキロ単価45円から最終的には21円まで下げられた。 その後は、12/07「土地利用型農業」で書いたとおり、東北工場を撤退させ、契約生産は解消、それとともに和野山の土地利用型 農業は消えてしまった。 ・おでん用大根にしても、ジュース用人参にしても、形の上では(形式的には)食品加工業界の異変の被害を被った格好だが、 実際には、畑地利用の面から見ても(輪作)、農業経営の面から見ても(危険分散)、単一作物に過度に依存した経営が如何に 不安定で、危険かを物語っている。
by agsanissi
| 2010-12-10 21:01
| 人参・カボチャ
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