2010年 12月 28日
加工用原料野菜生産についての僕の考え方は、1年前に書いたことがある(09/12/05)。 そのまま再録しておくと、 ◆原料野菜生産(いろいろなタイプがあるが)についての僕の基本的な考え方は ・食生活の外食産業への依存度、及び原料野菜についての国内産・県内産への需要の高まりを考慮すると外食産業の 原料用カット野菜の需要は、当面、拡大する。またその性格上、大ロットの需要を満たせるような生産地の育成ないし 確保は(外食産業ないし外食産業を対象にした加工業者にとっても)重要な課題だ。 ・一方、現在の生鮮市場の「規格」には、不合理なものが多く、また野菜の生理的特性にも必ずしも適合していない。 このように不合理で、不適正な「規格」(「規格」そのものの必要性を否定しているわけではない)が多くの「規格外」野菜 を生み出す一因にもなっている。 ・その上、様々な中間コストが発生し、合理的な生産・流通・加工システムを形成していく上では、既存の農協・市場に 依存したシステムは隘路にさえなっている。 ・生産規模に応じた「棲み分け」という考え方にたてば、大規模生産者は加工用野菜にある程度特化した(契約)生産を ターゲットに生産計画を組み立てていくほうが、経営の安定性という点でも望ましいのではないか。 ・特に意識したことはなかったけれど、思えば「加工用」原料農産物の比重が、グッと増して来た。もともとダイズや小麦は 加工原料用だし、人参はジュース用、ジャガイモとカボチャが生食用だったが、今年からカボチャは加工用に本格的生産を 開始、ジャガイモも加工用の比重が増し、生食用から加工用にシフトする勢い。ジュース用人参の契約栽培は去年で 終わったけれど、新たに生食用カット野菜の原料用に人参栽培の契約を初めたので、漫然といままでの栽培を続けていた のでは出荷歩留まりが低下してしまう。 ・加工用途や生産工程、製品の種類によって、求める原料野菜の規格や質は、当然、違ってくる。ジュース用人参は 「50グラム以上」、カット用は「M以上」と重量だけの違いだが、天ぷら用のカボチャとスープ用・お菓子用とでは、規格の重量も 質も違ってくる。この点、ジャガイモとて同じこと。加工用では、何がどう違う?特に、何を意識する必要があるか? ・というわけで、改めて(十数年ぶりか?)「加工ジャガイモのつくり方」(吉田稔)を再読してみた。 89年9月第一刷発行(農文協)だが、この時期、(吉田さんは)相次いでジャガイモ栽培関係の本を出している。87年10月 「バレイショ増収1000問答」(いも類振興会)、88年2月「まるごと楽しむジャガイモ百科」(農文協)など。 ・読み返しつつ、心に浮かぶ諸々の覚書を作っておく。
by agsanissi
| 2010-12-28 14:57
| ジャガイモ
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