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2010年 12月 30日

「加工ジャガイモのつくり方」を読んで/2

・まず概要、
「70年代、工業製品と同様、農産加工品においても品質競争時代に入った。さらに80年代には食生活の多様化が急速に進み、外食指向や
半調整品指向が強まり、同時に高品質、安全性を求める消費者も多く、高品質なら効果でも求めるという幅広いニーズが作られてきている。
ところが我が国の農産加工業は、一般に品質探求の歴史が浅いため、残念ながら海外の農業先進国からの輸入品の圧力を受け、いずれも
危機に直面している。ジャガイモの場合、植物防疫法上生芋で輸入されることはないから心配ないように思われるが、加工用の冷凍ジャガ
イモの輸入は急増している」7.p
・国産ジャガイモの用途別消費量(1987年産)9.p(図3)
総量388万トン、内デンプン用168(43.3%)、生食用82.2(21.1%)加工用53.2(13.7%)、自家用42.5(11%)種芋17.3(4.5%)
減耗24.4(6.3%)
・加工用ジャガイモの消費動向
「我が国の加工用ジャガイモの全消費量は、この10年間(1978-1988)に54万トンから82万トンに増加した。....最近2年間の急速な
伸びは主に輸入量(生イモ換算)の急増による。特に問題は冷凍加工用の輸入で供給量総計16.5万トンの内12.7万トンは輸入(77%、
1988)....」10-12.p

⇒これに対して、最近の動向
・農水省の「平成21年産春植えばれいしょの作付面積、収穫量及び出荷量」(参照)によると、作付面積は8万ha、収穫量240万トンで、
その内出荷量は195万トン、(残り45万トンが自家用&減耗分か?)。
(この他に秋植えバレイショが3万トン程度ある)
・同じ資料に用途別消費割合が載っているが、
2007年の概算値で生食用32.5%、デンプン用41.9%、加工食品用19.5%、その他6.4%など。

・「じゃがいもMini白書」の「じゃがいもの需要と供給」(参照)に、2002年度の資料が載っている。
それによると、「我が国では年間に約370 ~400万tのじゃがいもが消費されていますが、その用途は青果用、加工食品用、でん粉原料
用、種子用その他の4つに大別されます。 そして 平成15年度のシェアは、青果用が23%、加工食品用が35%(輸入された加工調整品
はすべて原料いもに換算しています)、でん粉原料用が31%、種子用その他が10%」となる。
作付面積は8.8万ha(1987年頃迄12~13万haで安定的に推移)で国内総生産量は294万トン、輸入量は73万トン。
生食用は85万トン(23.2%)で、10年前の83%、この10年間位に約17万トン減少。加工用は127万トン(34.6%)で増加傾向にあるが、
国産比率は43%程度にとどまる。デンプン用は115(31.5%)。


⇒結局、この20年間にジャガイモの国内総消費量は殆ど変わらないのに(生食から加工食品へのシフトはあるが)、作付面積も生産量も
約2/3に減少し
、国内生産の縮小分は輸入品に代替された。


・「近年の円高傾向は、以前からの貿易黒字による市場開放圧力以上に我が国の農業を窮地に追い込んでいるが、これに対し
必死に生産費低減の努力をすべきなのに、大きな内外価格差に対応できず、ひたすら農政に依存する風潮がある。」8.p
・「競争力をつけて自立し、消費量のシェアを拡大するには、一次生産費を半減し、デンプン反収を二倍にすることで対応すべきで
あり、しかもそれは可能である。デンプン反収の倍増とは、現行の反収5トン、デンプン価14%を、反収7.7トン、デンプン価19%に
する技術を持つことである。」10.p
・「加工用ジャガイモの栽培は、生食用やでん粉原料用の慣行栽培技術では不十分である。多くの場合、10年以上の経験があれば
自分の技術に過信して、新しい技術の導入に保守的である。常に積極的な挑戦心を持ち、正しい技術を確立すべきである。一生を
通じてもイモづくりを30回出来るかどうかなのだから、一年でもゆるがせにせず、早く古い慣行から脱却しなければならない」13.p
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by agsanissi | 2010-12-30 11:39 | ジャガイモ


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