農のある風景/作業日誌/ようこそ!!荒木農場へ

sanissi.exblog.jp
ブログトップ
2012年 01月 02日

日々雑纂

・昨日より一段と雲厚く、朝から全天下層雲に覆われる。関東南東部の海岸に近い地方は雨模様か。
その後急速に回復し、9時半前には晴れ間が広がる。9時半から11時まで文化公園を一廻りして後、城址公園まで足を伸ばし、
桜並木を抜けて帰宅する。出るときは空気を冷たく感じたが、陽射しと共に温もりを感じ、次第にやや汗ばむ。8300歩/70分

人口減少社会
・昨日の日経の記事に《人口自然減、過去最大の20万人超》とある。10月までの速報値を使った年間推計値で出生数は105.7万人
(前年比1.4万人)と戦後最低、また婚姻件数も67万組みと戦後最少。一方、死亡数は126.1万人(前年比+6.4万人、内東日本
大震災の死者1.6万人、他に行方不明者有り)。
・歴史的スパンで見れば、人口の停滞ないし減少時代は三回ある(「三回しかない」といったほうが良いか)。縄文時代末期、平安時代、
江戸時代中期・後期。世界人口は70億人を超えたが、今後も増え続けるかどうかは分からないし、過去には停滞ないし減少時代が
あった。超長期的推移の波動の中で見れば、ナチスやスターリン時代の数千万に登る大量殺戮も、ほんのエピソード・さざなみ程度の
ゆらぎに過ぎないとも見える。この停滞ないし減少の原因は、社会現象と自然現象の複合的要因と考えるのが適当だろうか。
・歴史人口学が専門の鬼頭宏教授は「文明システムの転換期に人口は停滞・減少する」と指摘する。「縄文時代の後半の場合は、
「狩猟採集経済」の文明システムから、「水稲農耕かシステム」に移行する時期にあたる。平安期は、律令国家が水田を管理する
システムから荘園などによって私有化が進行した時期にあたる。江戸時代後半は、鎖国をしていたために完全に自給自足であり、
当時の農業生産技術で支えられる限界の3500万人に接近したことが人口停滞の原因だったと考えられる
」(参照
・日本は、これから長期にわたって人口減少期に入ると予測されているが、グローバルな世界的な開放システムの下で、一国的な
「文明システムの転換期」ということがありうるだろうか?それとも一国的な文明的衰退の予兆?ともあれ、若年人口と婚姻数の絶対
的減少・少子化傾向及び人口構成の老齢化が社会の活力を失わせることだけは間違いない。
・日本の人口減少が始まったのは2005年のことだが、その年1月1日の日経は「古代ローマ帝国でも豊かになると少子化に懸念が
持たれた。初代皇帝アウグストゥスは、未婚の女性に『独身税』を課すなどの手を打ち、少子化の抑止力として相当な効果をあげた

との塩野七生さんの話を載せている(参照)。

芸術家の魂
・メレジュコフスキー【神々の復活】に触発されてアレッサンドロ・ヴェッツォシ【レオナルド・ダ・ヴィンチ】(「知の再発見」双書)を読む。
・「必要があれば誰のもとでも仕事をする」と題して、こんなことが書いてある。「1500年代初頭、レオナルドは経済的に援助してくれる
人物であれば、どのような権力者のためにでも仕事をした。たとえば、17年間仕えてきたルドヴィーコを追放し、友人ヤーコポ・アンド
レア・ダ・フェラーラを処刑したフランス人と親交をむすび、彼らに庇護を求めている。また、ヴェネツィア共和国のために、トルコ軍の侵攻
を防ぐ方法を研究する一方で、オスマン帝国のスルタンのために、ボスポラス海峡に巨大な橋を建造する計画を立てている
」(90.p)
・どこかフーシェを思わせる仕事ぶりだ。というかフーシェは、ダ・ヴィンチの如き芸術家の魂を以て権謀術数を操ったというべきか。
・辻邦生は、回顧録という形式でフーシェ自身に自らを語らせる浩瀚な【フーシェ革命暦】を書いているが、権謀術数を芸術的域にまで
高めて、時の権力者を掌に載せ革命の荒波を乗り切った鬼才の「魂」のあり様を描きたかったのだろうか。
ヂオニシウスの耳
・メレジュコフスキーに、こんな話が出てくる。あるイタリアの王がダ・ヴィンチに次のような話を持ちかける。
わしは以前、なにか古い歴史家の本の中で、暴君ヂオニシウスの耳とかいう話を読んだことがある。それは厚い壁の中に仕組まれた
聴音機で、皇帝がひとつの部屋の中に座ったまま、他の部屋で話していることを、残らず聞けるように出来ているのだ。どうだろう、
ひとつそのヂオニシウスの耳を、わしの宮殿に拵える事が出来んだろうか。」
王は始め少々間が悪かったが、すぐこの画家なら、何も恥ずかしがることはないと感じて、さあらぬ体に取り繕った。
」(下線は引用者)
・もち論、ソ連圏ではかつて「ヂオニシウスの耳」は至る所に張り巡らされていた。
・【断腸亭日乗】、2.26事件の数十日後、四月六日の条に「....山本実彦、拙著を贈呈せし返書をよせらる。山本くんの手紙封筒には
戒厳令により開緘の朱印を捺したり。何の故にや恐ろしき世の中なり。
」(下線は引用者)とある。何の前触れもなく、窃かに突然襲い
かかり、多くはわずか数時間の尋問と形ばかりの裁判で収容所に送られ、時に銃殺にさえされた秘密警察の支配に比べ、これはまた
何という律儀さ!

----------------------------------------------------

2011年1月は何をやってた??
[PR]

by agsanissi | 2012-01-02 08:26 | 日々雑纂


<< 日々雑纂      日々雑纂 >>