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2006年 01月 28日

輸入牛肉事件


事件には、それを醸成し・育てる、土壌があるし、また事件によってはそれが発覚し・摘発される
タイミングがある。

耐震強度の偽装やライブドアの株価操作の発覚は、それを育てた土壌のみならず、関係者の間で
は多分「何を今さら」という感があるのではないかと(勝手に)想像する。とすれば、なぜこの
タイミングにという問題もある。しかしこれは部外者には闇の中。

比べれば、「米国産子牛肉にせき柱が含まれていた」事件は、検疫検査で分かっただけでタイミ
ングの問題はない。
とすれば、この事件を育てた土壌は何なのか?だけが問題になる。
1.外交交渉でのアメリカにおける日本の重み
2.日本政府のとり組みの真剣度
3.アメリカの食肉解体現場の実態

2.に関連して「しんぶん赤旗」は、次のように書いている。
志位委員長が代表質問で取り上げた日本と同水準の安全基準である、全頭検査と全年齢牛での
危険部位の除去を米国が達成しない限り、輸入を再開すべきでない
ということについて、今後
も徹底して追及し国民世論にしていくこと、米国産牛肉の輸入再開を強行した小泉総理の責任
を明らかにすることなどを確認しました。


こういう点で、共産党は徹底して容赦のない立場をとる(厳しいほど良いというものではないが..)
ので引用した。しかし下線部の要求と今回の事件の発生の原因とは自ずから別問題であり、ある
意味では問題の単なるすり替えに過ぎない。「小泉総理の責任」というより、日米間で合意された
「輸入プログラム」が履行されなかった原因はどこにあるのか? という問題だ。

この点で、興味深い記事は25日付Food Scienceの「松永和紀のアグリ話●「と畜場ブルース」
に見える米国産牛肉の真実
」だ。
「と畜場」の実態を分析した本を取り上げ、その内容を紹介しながら、「輸入プログラム」の
不履行の起こる(起こらざるを得ぬ)背景について触れている。
食肉処理場の様子と大きく影響を受ける地域コミュニティを描いた第5章から第9章である。移
民が主たる労働力を担っており、管理側の米国人とは文化も言語も違う。使っているトイレか
らして違う。労働者のトイレは不潔極まりなく、管理者が一度も足を踏み入れていない証拠だ
と著者は書く。労働者と管理者のコミュニケーションは成り立たず、双方は互いに信頼しない。
労働者の賃金は低く抑えられ、入れ替わりが激しく技能を身につける間もない
。...
地域に食肉処理場ができると、マイノリティ人口が増加し文化、言語が多様化し、犯罪やホー
ムレスが増加するのだという。食肉産業の約8割が四大企業によって占められ、効率が優先し
猛スピードで作業が行われ、労働者も「消費」されている
 この本を読むと、日本が要求する「輸入プログラム」の遵守が、実際に働く労働者にまで伝
わり実行されるかどうか
、はなはだ疑問になってくる。

是非、全体を読まれるようお勧めする。
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by agsanissi | 2006-01-28 10:52 | ミミズの寝言


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