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2007年 06月 30日

ソウカ病

昨日の6時半から休みなく降り続いている。若狭湾から東北北部沿岸を結ぶ線上に雨雲が
集中し、今の時間は日本海と太平洋の沿岸部に、またこれとはやや別の気圧の谷が津軽
海峡から十勝地方にかかっているようだ。
この時期、俗に「梅雨のない北海道」という決まり文句が使われるが、意外に雨は多いのだ。
梅雨前線が北海道まで北上しないという意味では、「梅雨のない」といってもよいが、それなら
昨日今日の雨だって、煩いことを云えば前線を伴った移動性低気圧による雨じゃないのか?
決まり文句は、思考の節約には便利だけれど、余り節約していると思考が錆付いて、延髄
だけが肥大化する反射運動に堕する懸念はないのかしら??

憎まれ口は、それくらいにして...
このブログに「アクセス解析」というのがある。その中に、どんな言葉(ワード)で検索し、この
ブログに辿り付いたかの解析がある。「ソウカ病」が多く、上位10件の検索ワードの内40%
以上を占める。ソウカ病に関する基本的事項は、ジャガイモ博物館の「病害虫防除の要点」
参照)にも出ている。若干の補足をしておくと、...
土壌細菌による土壌伝染性の病害で、「ソウカ」とはかさぶたや出来物の意味で、皮膚病の
ようなもの。収量には影響ないし、軽症なら食用にも差し支えはないが、商品価値は著しく
落ちる。またジャガイモの表皮は、様々な病菌に対する生体防禦の障壁だから、皮膚が犯
されれば他の病菌に対する耐性は劣化し、他の病害を併発する可能性は高くなる。
種芋によっても媒介されるから、無病の種芋を使うことが絶対条件。ジャガイモ博物館の
「家庭菜園、疑問・愚問」(参照)には、「合格証票のある種芋を使うならばソウカ病...など
を持ち込む心配は無いので」と書いてあるが、僕の経験では「合格証票」は必ずしも無病の
保証にはならない。まあ、「合格証票」はないよりはあった方が絶対的に良いが。
一般的には塊茎形成期(着蕾-開花始期)に地温が20度以上と高く、乾燥している場合は
多発
する。但しソウカ病の放線菌には四種類あり、いわゆる象皮病(象の足のような網目
状の表皮)の場合は多湿条件で多発するというから厄介だ。また6.5以上のアルカリ性の
強い畑ほど多発
するから、石灰資材の多投や野菜跡地では要注意。
連作すれば土壌病菌の密度は高まるから、原則として連作は避けるべき。ましてソウカ病
の発症した畑での連作は論外。
品種によって、ソウカ病に対する抵抗性は違うから、抵抗性のある品種を栽培するのは
有効だが、その場合でも連作は避けるのが賢明。
種芋の殺菌剤はあるが、生育中の予防薬・治療薬はない。というわけでソウカ病は持ち
込まない・出さないというのが基本で、無病の種芋を使って、4-5年の輪作を心掛ける
以外には、お手軽な対処療法はない。飽食と運動不足を続けながら、ダイエット食で痩せ
よう等の愚行は絶えないのが世の常だが...
米ぬかが効いたとか、牛の尿を散布してピタリと止まったなどの民間療法は(「現代農業」
など)、いろいろ紹介されているが、病気の発症は気象・土壌条件によっても違うが、その
点を考慮した追跡記事は見たことがないし、一般性のある対策は確立されていない。
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by agsanissi | 2007-06-30 11:08 | ジャガイモ


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