2007年 08月 13日

「担い手農家」の経営分析/農水省公表

21.2/28.8度、日照11.3時間、上空に筋雲が薄く広がり、昨日までの強烈な日差しも
心持ち和らぎ、時折爽やかな風が吹き渡り、やや天気の変わり目を暗示する。
キタアカリの掘り取り完了、10袋(昨日分を含め28-9袋)、(12時で終業にする)。
**************************************

8月10日付で、農水省の「担い手の経営状況の変化に関する分析(水田作経営)」が公表
された(参照)。平成7年から17年までの10年間の経営状況の追跡調査の分析というが、
公表結果を見る限り、単純に平成7年と17年の比較分析と云って良い。調査対象が114
経営体と同一対象に限定されている点が特徴で、この意味では「追跡調査」には違いない。
そのポイント版(参照をみると、平成7年から17年までの10年間に
全114経営体は、田畑面積は、6haから8haに34%増加、
農業粗収益は1163万円から1100万円に5%減少、
経営コストは650万円から707万円に9%増加、
農業所得は513万円から393万円に23%減少、
要するに、全体としては経営規模を拡大して経営コストは増加したが、農産物価格の低落で
総販売額と農業所得は減少した

しかし中には、約二割に相当する24経営体(Aグループとする)は規模拡大とともに農業所得
も増加した。このグループは、
田畑面積は、8.6haから14.4haに68%増加、
農業粗収益は1775万円から2182万円に36%増加、
経営コストは1032万円から1270万円に23%増加したが、面積当たりでは27%減少、
この結果、農業所得は570万円から912万円に60%増加した。

規模拡大とともに農業所得を増加したグループ(Aグループ)と逆に農業所得を減少させた
グループ(Bグループで50経営体)との比較は、詳細版(参照に出ているが、両グループの
最も大きな違いは何か?
Aグループは、田畑面積を8.6から14.4に5.8ha拡大して、その大部分を麦・大豆の作付
面積の拡大に充て(1.9から6.2に4.3ha拡大)
、その結果、麦・大豆収入が約3倍になり、
総所得の増加に寄与した。一方、Bグループは、田畑面積を5.3から7.7に2.4ha拡大した
が、コメと野菜の作付拡大に充て、麦・大豆の拡大は相対的に少なかった(0.42から1.0に
0.58ha拡大)。その結果、コメ・野菜の価格低落による収入減少を麦・大豆の収入増で補
えなかった。
農水省の分析は、「農業所得の増加には、このような販売・コスト両面での経営努力が必要
であることが改めて明らかになった」と間抜けた結論を引き出しているが(ポイント版参照)、
両グループの比較から明らかな結論は、以下の通り。
麦・大豆はコメ・野菜に比較して面積当りの経営コストが何分の一と云うほど低く、かつ規模
拡大のメリット(スケールメリット)が端的に表れる作目で、規模拡大とともに農業総所得の中
で麦・大豆の所得依存度を(コメ・野菜の収入減少を補える程度まで)高めた経営体は農業
所得をも増加させることが出来た
ということである。

農水省は、漸次的規模拡大と共に、(面積当りの)経営コストが漸次的に低下するかのよう
な阿呆なこと云ってるが、この調査は単純な規模拡大は決して農業所得の増加につながら
ないことを、むしろ圧倒的多数の事例は規模拡大によって経営コストを増加させ、農業粗収益
まで減少し、その結果、農業所得を却って減少させたことを示している。
[PR]

by agsanissi | 2007-08-13 21:52 | 参考記事


<< 暑い      芋掘り開始 >>