2008年 02月 01日

食生活を乱したのは誰?

08/01/31発行の「国民生活センター」の「おすすめフレッシュ便」は、
中国産冷凍ギョウザが原因と疑われる健康被害が報道され、現在、関係事業者
が商品回収を実施しています。そこで、「ご注意ください」に、各機関の情報のURLを
紹介する「中国産冷凍ギョウザ等を回収しています!」ページを掲載しました

と始まる。

当該ページを見ると(参照)、その広がりは感染症以上の規模と深さといっても良い。
僅かに(と云っては語弊があるだろうか)
「本年1月5日に兵庫県において1家族3名、1月22日に千葉県において1家族5名の有機リン
中毒の疑いがある事例が発生」した事件に始まる”ギョウザ事件”の異常さに唖然としてしまう。

何が問題だ?
中国の食品管理の杜撰さか?!それはまだ分からない。中毒症状の酷さから考えれば、
素材の野菜の残留農薬の可能性は限りなく小さい。運搬・製造・包装その他の過程での
過失または故意の混入可能性が強い。

しかし、僕が驚くのはそんなことより、中国の一食品メーカーで起きた何らかの事故または
事件が、こんなにも急速に、こんなにも広範囲に、あっという間に広がり、それによる経済的
被害(これは殆ど報道されていないけれど)が拡大してしまう異常さだ!!

昨日、偶々【日本の食と農-危機の本質】/神門善久/NTT出版/060628、を読み始めた。
この本の第二章三節は「食生活を乱したのは消費者自身」と題し、次のように書き出す。
消費者自身が何をしてきたかを観察してみよう。現在の日本で最大の食の問題は、食生活の
乱れである。BSEや遺伝子組み換えなどが仰々しく報道されるがまだ科学的にも未解明の
部分が多いし、健康危害の報告例も少ない。それに較べると、食生活の乱れは広範に発生し
ていて、しかも確実に心身の健康を侵す
。24.p
しばしば、食生活の乱れを、共働きなどの労働形態の変化や経済成長の所為にしてしまう
向きがあるが説得力に乏しい
。(として90年代の実質ゼロ経済成長期に食生活の乱れが顕著
になったことを指摘する)26.p
要するに、消費者の本音は手軽さが第一で、食の安全だの安心だの、子供の健康などは二の
次、三の次と考えたほうが分かりやすい
。そう考えなければ、外食や中食の増加を説明する
ことは出来まい。ホンモノ志向と称してデパ地下がもてはやされるのは矛盾もはなはだしい。
デパ地下食品を家庭の食卓に並べるのは、値段の違いはあっても、基本的にはレトルト食品・
冷凍食品を食卓に並べるのと同じである。
ほんとうに「食の安全・安心」や子供の健康をいうのであれば、消費者(大人)が自らで食材を
吟味し、調理方法を工夫してこそである
。27-8.p

昨日これを読んだときは、この意見に9割方同意した。今日は、120%程度同意したい気分だ。

中国の、たった一社の工場から始まった事件か事故が、こんなに広範囲な騒動を引き起こせる
とすれば、遅効性の毒物を意図的に混入して、冷凍食品として持ち込めば、日本中を大混乱の
巷に簡単に叩き込めるな、と考えるようなテロリストがいないことを願いたいね。
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by agsanissi | 2008-02-01 07:21 | ミミズの寝言


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