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2008年 04月 20日

ジャガイモに「人気」?

CRB指数というのがある。国際的な商品先物相場の指数で、Commodity Research Bureau
の公表している19品目(原油、無鉛ガソリン、暖房油、天然ガス、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケ
ル、トウモロコシ、大豆、小麦、綿、生牛、豚赤身肉、コーヒー、ココア、オレンジジュース、砂糖)の
価格指数だ。

c0048643_3575019.jpg1956年から現在までの長期統計(Commodity Research Bureau
から引用、参照)をみると、いくつかの小山に並んで、二つの突出した
高峰が並んでいるのが見て取れる。1982年前後と現在だ。
こうして見ると、1973年の「狂乱物価」といわれた時代が児戯に見えて
くるから不思議だ(画面上でクリックすると拡大します)。
現在の商品相場の高騰は、いわゆるBRICs諸国など後発発展諸国の
経済成長に伴う需要の急増が原因だと云われるけれど、実態三割、
投機七割程度と、僕は見ている。今が天井で、この先、下がるけれど
実態三割を反映して、2~3年先には指数で300~400程度に高止ま
りするのかなと、そんな感じで見ている。

この食料価格の世界的な高騰で、需要構造に様々なシフトが起きているし、今後起きてくる。
生活費の中で食料費比率(昔はエンゲル係数といって、日本でも重視した)の高い諸国は
食料品内で、相対的に低い諸国でも食料品の摂取構造で変化が起きてくる。例えば、日本
では外食や調理済み食品への依存度が減少するとか、輸入依存度がやや低下するとか。

ジャガイモに関して、ロイターが面白い記事を伝えている。
◇バングラデシュ軍はコメと小麦の価格高騰による影響を抑えるため、兵士にジャガイモを食べ
るよう命じたそうだ。
人口1億4000万人を抱えるバングラデシュでは、ジャガイモを主食とする習慣はないが、軍
当局では豊富にあって安価に入手できるジャガイモを中心とした食生活に変えるよう兵士に
求め、陸軍兵士の食事は階級にかかわらず、1人当たり1日125グラムのジャガイモを使う
献立になっているという。
◇また、国連は2008年を国際ジャガイモ年とし、ジャガイモを「隠れた宝」と呼ぶ。また、政府
がジャガイモの利用促進に力を入れ始めた国もあり、ペルーではジャガイモの粉を使ったパン
作りを奨励するプログラムが開始された。ジャガイモから作られたパンは、学校や刑務所、軍隊
などに供給されている。
ペルーを原産地とするジャガイモは、寒冷なアンデス山脈の荒れ地からアジアの熱帯地域
まで、さまざまな環境で栽培されている。また、水分をさほど必要とせず、最短50日ほどで
成長し、1ヘクタール当たりの「食糧」収穫量は小麦やコメの2─4倍にもなる。
インドは、向こう5─10年でジャガイモ生産量を2倍にする研究に着手。コメの一大消費国で
ある中国は、世界最大のジャガイモ生産国でもある。またサハラ以南のアフリカでは、ジャガ
イモの生産がその他のあらゆる作物を上回るペースで拡大している。
食品の値上がりや肥料・燃料の価格高騰、バイオ燃料に使用される作物への転作、人口の
増加などによる食糧危機を救う可能性をジャガイモは秘めている。

◆要するに、江戸時代の「甘藷」と同様、ある種の救荒作物として大いに見直され始めている
というわけだ。その上、ジャガイモが商品相場の投機対象になり難いのは、大量に貯蔵すれば
腐りやすいこと、土壌病害など検疫対象とされることによる。
というわけで、「国際的に取引されるジャガイモは生産量全体の5%未満」と推定されている。
つまり、このグローバル化の著しく進んだ時代に、きわめてグローバル化されがたい商品なのだ。
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by agsanissi | 2008-04-20 04:53 | ジャガイモ


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