カテゴリ:糖尿病( 38 )


2010年 12月 08日

糖尿病発症に関わるタンパク質を特定

京都大学の研究チームが、高血糖を引き起こし2型糖尿病の発症に関わる蛋白質をつきとめたそうだ。

京都大学発表の研究概要(参照)と「糖尿病ネットワーク」(参照)に関連記事が載っている。
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by agsanissi | 2010-12-08 08:42 | 糖尿病
2010年 06月 21日

定期検診

明け方雨垂れと聞き紛うほどの霧、曇。17~8度、明け方の気温は最も高いか?
岩手県全域に雷・濃霧注意報、明日から水曜日までの「雨の予報」は曇に変わる。
8時半久慈へ、

職員が不足し、充分な医療体制が取れないため、春頃、可能な限り「地域診療所を利用して欲しい」という回覧が
廻されていたが、今回、県立病院に行ってみると、眼科の医師が一人辞め、また事情は知らぬが、精神科の
窓口は「休診」で閉鎖されていた。眼科の病院が少ないせいか、眼科の「待ち時間」が特に長くなっているとの
張り紙が出ている。僕は、10時の予約に対して11時半まで待機。
この機会にツン読気味の「オスマン帝国衰亡史」を半分程度まで読む。
眼底検査の結果は異常なし。3ヶ月に一度の検査は、6ヶ月に一度に変わり、更に「血糖値が安定」している
ということで、今後は一年に一度に変わった。
循環器科は、ほとんど血液検査の結果を確認するだけで、10分程度で診察済み。
・HbA1cは5.7%(08/10/30の9.4、08/11/11に8.8、09/03/04に6.1、09/06/01に5.7、これ以降は
5.6-5.7%で安定。一般的には4.3~5.8%が正常値で、糖尿病の場合は5.8以下で「良好なコントロール」
状態とされる)
・総コレステロールは189(08/11/11に199、09/06/01に214。一般的には130-220が正常値と)
・HDLコレステロールは56(09/06/01に57、09/09/10に62。一般的には41以上を正常値と)
・LDLコレステロールは95.7(09/06/01に131、09/09/10に108。一般的には70~140が正常値と)
・この日の随時血糖値は112mg/dl(食後2~3時間の値)
総じて「非常に安定した血糖値管理」の状態と云えるか。
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by agsanissi | 2010-06-21 08:04 | 糖尿病
2010年 04月 01日

運動療法

昔は、農業に転換するまでの17年前までは、毎日ではないまでも比較的良く運動をやっていた。
というより、意図的に身体を動かし、柔軟性や筋力を保てる程度のことはやっていた。
農業を始めてからは、「仕事それ自体が運動だ」という、多少の甘えもあって「運動」のために時間を
取らなくなった。
しかし農業と言っても、機械化された大規模の土地利用型農業では、主要な農作業は機械の操作で
座業が多い。というより身体全体を使う力仕事は、年間を通しても十数日程度だろうか?
要するに、運動をやってるつもりで、実質的には大して身体を使ってなかったわけだ。

昨年末に、糖尿病との診断を受けて以来、一念発起、食事内容と運動に対する態度をガラリと転換した。
(「食事療法・運動療法の実際」参照
血糖降下剤は、最初の三週間だけ(当初の空腹時血糖値がかなり高かったので)服用したが、その後
は食事と運動療法だけで対処できると考えて中止した。結果として、約九ヶ月で空腹時血糖値も食後
血糖値も、平均的血糖値を示すヘモグロビンA1cも健常人並に低下し、安定した。(最新の検査で5.6%)

運動としてやっていることは
1.筋力&加圧トレーニング(スクワット、腕立て伏せ、腹筋)
2.ヨガ&腹式呼吸
3.真向法&柔軟体操
4.徒歩
5.ラジオ体操(これは前から)
1と2は一日交代で(加圧は週に何回か)、3は毎日、4は週に5~6日、今のところ一昨年の10月以来
続けている。(合せて1時間程度/日)
それで効果は?
・血糖値を平常値に戻すのが目標だったから、これが最大の効果か。
・体重は、60キロ前後から52キロ前後に下がった。(減量を「目標」にはしなかったが、結果として)
・筋力がついたかどうかは、自覚的には分からない。
・徒歩の効果は、三年前の冬に軽い心筋梗塞を起こして以来、早足で歩くと胸が苦しかったが、それは
なくなった。(古いノートに、こんなことが書いてある。06/12/31、かなりゆっくり歩くが左胸が痛む。
07/01/02、仮に心臓及び心臓に至る大動脈に問題があるとして、何をすべきか?
これを書いたときには
糖尿病に伴う動脈硬化とは想像もしていなかった。)
・柔軟性は、かなり回復した。

写真を比べて自分で笑ってしまったのは、真向法の第四姿勢(昨年二月と今年三月)

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by agsanissi | 2010-04-01 03:36 | 糖尿病
2010年 03月 18日

糖尿病の医療費

昨日は終日強い風が吹きまくっていた。気温も上がらず5度前後、ほぼ快晴だったが、寒い一日だった。
昼前から、やや風も収まり気味、前日、天井だけ掛けて、風に飛ばされないような措置だけしておいた
ハウスの扉面と背後、及び側面の細かい処置(テープ掛けの補強、周囲の排水、雑草取りなど)をする。
内部に軽く、ロータリーをかけ(底面が柔らかくなりすぎ、やや不都合だ!)今日から、種芋展開の下準備
はほぼ終わる。

***************************************
「糖尿病ネットワーク」の3/15付けに、
健康保険組合をもたない中小企業の従業員やその家族らが加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)の
調査によると、「メタボ該当者では医療費が男性1.4倍、女性1.6倍」という記事が載っている(参照)。
具体的には、入院外医療費(男性)を比較すると
*最高血圧が130mmHg以上か最低血圧が85mmHg以上の「血圧リスク」のある人の医療費は、
リスクのない人の1.2倍。
*中性脂肪が150mg/dL以上かHDLコレステロールが40mg/dL未満の「脂質リスク」のある人の
医療費は、リスクのない人の1.1倍。
* 空腹時血糖が110mg/dL以上の「代謝リスク」のある人の医療費は、リスクのない人の1.6倍。
というものだ。
腹囲、血圧、脂質、代謝に分けると、男女とも、代謝リスクのある人の医療費が、最も高く、かつ、ノン・リスク
の人に比べ倍率も高い。要するに糖尿病及び合併症のリスク保有者の医療費(男12万円余、女13万円余)
が最も高く、リスクのない人に比べて、男女とも約1.6倍に達する。

国際糖尿病連合(IDF)の調査では、世界の糖尿病有病数は2億8500万人で、そのうち5人に4人は
途上国に集中している。 また、糖尿病の経済的な負担は世界全体で2010年に3760億米ドル(約34兆円)
に達し、さらに数千億ドルの負担が生じると予想している。(参照
34兆円の負担が、実際に、どの程度のものかピンとこないが、
米国の、04年の調査では(参照)、糖尿病合併症保有者の医療負担は、
糖尿病合併症のある2型糖尿病患者では、糖尿病のない平均的なアメリカ人に比べ、毎年の医療費が
およそ3倍に増える。
心筋梗塞、脳卒中、網膜症、腎症、足の障害などの糖尿病合併症の年間医療費は、患者1人あたり
平均1万ドル(100万円)。患者の自己負担額はおよそ1600ドル(16万円)に上る。

日本では、厚生労働省の07年の調査があるが、糖尿病医療費は1.9兆円、仮に治療を受けている患者を
700万人とすると、一人当たり27万円ということになる。

僕の場合、一昨年の9月に糖尿病の診断を受けて以降、それに伴う医療費(歯周病の治療費を含め)は、
約一年半で17万1320円(内自己負担分は3割)、その他に血糖値の検査用紙の購入費が約1万円。
これ以外には、この半世紀間に医者に行ったことは2、3度しかないから、多分、去年一年間の医療費は
それ以前の僕の生涯医療費を上回っているのではないか。
大きく分類して、糖尿病関連医療費というだけで、直接の「糖尿病治療費」は1ヶ月間服用した血糖降下剤
の数千円だけだから、入院費、インシュリン注射、薬剤費、諸々の検査費用などを考えると、実際の糖尿病
治療費は相当多額の経済的負担(個人的にも、社会的にも)になるだろうとは想像できる。
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by agsanissi | 2010-03-18 06:25 | 糖尿病
2010年 03月 15日

定期検診

今日の午前中は、三ヶ月毎の定期検診に出かけた。
今回から、眼底検査は六ヶ月毎に代わり、循環器のみの検診に変わった。「検診」と云っても、
専ら血液検査が中心で、他にはほとんど何もやらない。というか、「やることがない」と云うべきか。
ヘモグロビンA1cは5.6%で、前回と同じ。ほぼ限界値だろうか。
他にHDLコレステロールは56、LDLコレステロールは93.9、中性脂肪は109など。
ちなみに、日本糖尿病学会は、この3/10に糖尿病の新たな診断基準としてヘモグロビンA1cの
値を加え、従来の検査に加えて、これが6.1%を超える場合は、即「糖尿病」と診断することにした。
参考記事:糖尿病診断の基準項目にHbA1cを追加 新基準案を中間発表

医者曰く、
・すべて理想的な数値ですね。
・一般的に「食事療法」を薦めるけれど、正直云って、食事療法だけで
これだけ変わった症例は、実際には見たことがありません。
・食事だけで、随分変わるものですね。私も、驚きました。

*******************************************

帰宅して、午後はハウスのビニール張り(天井)。
14時頃に始めたが、ビニールを拡げ始める頃は、やや微風。
いざ、ビニールを掛け始めると、皮肉なことに完全なベタ凪状態。ピクリとも空気が動かない。
7.5×22メートルのビニールの重いこと、重いこと。ロープを掛けて引き上げるが、右に行き、左に
走り、右往左往。
勝手なもんで、こうなるとちょっとは風が吹いてくれないかと願ったりする。
それでも、一瞬でも強い風が吹けば、忽ち、元の木阿弥にもなりかねない。
やっと、ニ時間かけて、全体をほぼ均等に引き上げ、天井全体を覆い尽くす。幸か不幸か、この間、
一瞬も風が吹かない。天気の変わり目には、風が止むことが多いが、こんなベタ凪状態も珍しい。

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参考に15時の天気図。
北緯40度線と太平洋岸との交点が、畑の所在地。
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by agsanissi | 2010-03-15 20:11 | 糖尿病
2009年 12月 07日

定期診断

朝方の気温はやや高め、日中の最高気温は7度前後、晴の予報だったが、昼前後一時、霙混じりの雪になる。
午後は風強く、夕刻以降は台風並みの強風が吹き荒れる。

今日は三ヶ月ごとの定期診断(循環器及び眼科)で県立病院に行ってきた。診断時間は実質10分程度、往復と待ち時間を
含めて、8時に出かけて14時に戻ってきた。身軽にと思って、文庫本を一冊(『歴史序説』第二巻)を持って出かけたが、
待ち時間に読みおっわてしまった。

前回に書いた通り、糖尿病の診察は本来「内科」の担当だが、当面、糖尿病そのものの深刻化の可能性はないので、
血液検査と循環器・眼科の診察のみを受けている。
血圧は、昨年末頃は130/80程度あり、一時的異常ではないかと思っていたが、今年の春以降は110/60前後で
安定しており、現在になって「結果的に見ると」何らかの異常を反映していたと納得している。
体重は、昨年末に58キロ前後あったが、今年の春以降は52-53キロ前後で安定している。
血液検査の結果は、今年9月の特定健診の結果を含めて時系列に並べると、次の通り。
・ヘモグロビンA1c、9.5(08/09/10)、6.1(09/03/04)、5.7(09/06/01)、5.7(09/09/07)、5.6(09/12/07)
・HDLコレステロール、47(同上)、                57(同上)      62(同上)          
・LDLコレステロール、153(同上)、               131(同上)     108(同上)

糖尿病の診断基準は、今年11月に「日本糖尿病学会」で新基準値の中間発表が公表された(参照)。
従来からの空腹時血糖値、OGTT2時間値(概ね食後2時間値)、随時血糖値に加えて、新たに「ヘモグロビンA1c」が
診断基準に加えられた
。それぞれ126(mg/dl)、200、200、6.1%を超える値で、別の日に再検査した結果も
各値を超える場合に糖尿病と診断される。
ヘモグロビンA1cを、新たに診断基準として採用する理由は、その時々の血糖値は食事内容その他の一時的・短期的な
原因で大きく変動する場合があるのに対して、ヘモグロビンA1cは過去1、2ヶ月の平均血糖値を現しており、ばらつきが
少なく、比較的安定的な推移を示すからである。
僕の場合、現在は、どの値も該当しないが、これは糖尿病が「治った」状態ではなく、適正に「管理」されている状態とみるのが
正しい。というのは食事内容によっては、食後2時間値が180-190に跳ね上がることがあり、前にも書いた通り、ある種の
地雷を抱えた状態は変わらないからである。
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by agsanissi | 2009-12-07 20:02 | 糖尿病
2009年 09月 07日

糖尿病/その後

最近は金融関係の本ばかり読んでいて、糖尿病関係の勉強はちょっとお留守になっている。
動脈硬化と網膜症の潜在的可能性は、常に抱えているので、今のところ三ヶ月に一度の病院通いは
続けている(循環器科と眼科)。

そろそろ、特定検診の日程が近づいてきた。去年、「糖尿病」の診断を受けてから、ほぼ一年たつ。
経過は順調、食事内容によっては、うっかりすると、時に、夕食後二時間値が170-190にも達することも
あるが、食後一時間に25分前後歩けば、概ね120前後。仮に歩かないとしても140-150程度で、ほぼ
安定している。運動をしなかったり、うっかり食べ過ぎたりすると、食後ニ時間値が即座に反応して高値を
示す点で、やはり「自分は糖尿病なんだな」と自戒するけれど、通常はほぼ正常値、健常者と何の違いも
ないほどに改善した。

09/04/03に「糖尿病/その後」(参照)を書いて以降、6月と今月7日(今日)に診察に行った。
肝心の糖尿病「治療」の内科は、県立病院から村の診療所に代わったが、6月に行ったところ血液検査
をしただけで、他には何もしなかった。別段、それで一向に構わないのだけれど、検査結果が出るのが
三ヵ月後で、県立病院での循環器及び眼科の診察と、常に三ヶ月のタイムラグができる。
二重手間でもあり、多少の不都合もあるので(今後とも、内科の診察から新たな知見の得られる可能性
も、当面はないので)、次回からは血液検査も含めて県立病院の診察に一本化することにした。

さて、そういうわけで今月になって6月の血液検査の結果を知らされた。検査結果を時系列で並べると
(日付の注記のない場合は、四回の体重検査日と同じ)
・体重、58.1(08/09/10)、58.4(08/11/11)、52.5(09/03/04)、52.1(09/06/01)
・BMI、23.0、23.1、20.7、20.6
・腹囲、74.1(08/09/10朝)、69(09/09/07夜、8日早朝は65だな)
・体脂肪、20.0(09/03/04)、19.1(09/09/07)
・空腹時血糖値、193、122、108、92(08/09/10の血糖値がやや異常な感じがする、
精神的ストレスでもあったか?)
・ヘモグロビンA1c、9.5%、8.8、6.1、5.7
・HDLコレステロール、47(08/09/10)、57(09/06/01)
・LDLコレステロール、153(08/09/10)、131(09/06/01)

すべての検査値が、見違えるほど、急速に改善した。特に空腹時血糖値とヘモグロビンA1cの低下は、
薬剤に頼らず(現在は、抗血栓薬としてバイアスピリン100mgだけを服用している)、食事と運動療法だけ
の結果
としては、多分、「劇的」な変化といっても良い。
・運動は、早朝、一日交代で30分程度、ヨガと筋肉トレーニングをやる。夕食後25分前後の速歩をやる。
・食事は、野菜の種類と量が見違えるほど増えた。他には海藻と納豆とダイズをほぼ毎日。豚肉が減って
ほとんど魚肉と鶏肉に代わった。麦飯を摂りいれた、など。最近は、夕食はいわゆる主食はなし(前には、
ソバを食べることが多かったが)。
関連して他にやっていることは、
・食事の内容と量は毎食事毎に全部記入(六分類に沿って)
・体重と体脂肪率は毎日測定
・血糖値は、食事や運動の種類による血糖値への影響を測りたいときに前後と1時間値、2時間値etcを
測定
・生活行動記録
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by agsanissi | 2009-09-07 23:19 | 糖尿病
2009年 08月 06日

驚くべき退行現象!!

昨年の9月、「特定検診」で糖尿病との診断を受けて以来、三ヶ月に一度の病院での血液検査のほかに
自分で定期的に血糖値を測定している。
一般的には、早朝、食事前の空腹時血糖値食後二時間後の血糖値の測定が進められているが、
自分の血糖値の変動パターンや変動要因をつかむために、最近は食事内容や運動による変化、2時間毎、
あるいは1時間毎の変動パターンを探るために、かなり頻繁に測定している。

ところが、今日、ネット販売で定期的に「血糖値測定器のセンサー(電極)」を購入している販売店から
誠に申し訳ございませんが国の薬事法という制度の問題上、楽天ショップにて8月6日(木)から
血糖値測定器のセンサー(電極)の表示、販売を行うことができなくなりました。

との通知を受け取った。
もちろん、薬品等のネット販売を規制する薬事法の改正に伴う措置だ。

しかし、糖尿病という「病気」は、その病気の性質上、生活の自己管理が決定的に重要であって、極論
すれば、本人に生活を管理する意志がなければ、医者は何も出来ないし、本人に治す意志があれば、
医者はいらない

事実、僕は、昨年10月には「即入院」を勧められるほど、かなり重度の高血糖状態で、僕自身の判断
では(今から振返ってみると)三年前から糖尿病状態だったと思われる。
初期状態が、かなりの高血糖だったので一ヶ月だけ血糖降下剤を服用。その後は医者は定期的な
服用を指示したけれど、血糖値の自己測定結果から見て、運動療法と食事療法だけで充分に血糖値を
管理できると判断して、血糖降下剤その他の薬剤の服用はやめた。
三ヶ月から四ヵ月後には、空腹時血糖値は正常人並み、食後二時間の血糖値が食事内容によっては
やや高めに出る場合があり、この点で「やはり糖尿病だな」とは認識するものの、いわゆる糖尿病の
治療を受けている人に較べても、はるかに良好な管理状態が続いている。
このような血糖管理の要は、云うまでもなく「血糖値の自己測定」だ。

このような事情で、糖尿病学会では、血糖値の自己測定を「SMBG」と呼んで、特別に重要視している。
糖尿病ネットワーク」は、特別に「血糖自己測定(SMBG)」というコーナーを設けて(参照)、その意義を
解説している。
また東京都済生会中央病院内科部長渥美義仁さんは「血糖値が気になったら読む本」(参照)の中で、
体重計や体温計のように、一家に一台、血糖値の測定器を備え、「血糖自己測定が広く行われるように
なれば、わが国の糖尿病も糖尿病予備軍も減ることでしょう
」135.pと書いておられる。
さらに「わが国で販売されている血糖自己測定器の台数は約60万台で、血糖センサーは年間約4億枚
ですが、米国では約230万台で、血糖センサーは年間約25億枚です。米国の糖尿病患者数がわが国
の約二倍としても、まだ大きな開きがあります
」とも指摘している。

糖尿病及び糖尿病予備軍が増加の一途を辿る中で、糖尿病を悪化させないためにも、また将来、糖尿病
にならないためにも、血糖値の自己管理の前提として、まず現在の自分の血糖値を知ることが肝心で、
それには血糖値の自己測定が欠かせない。
ちなみに測定器も測定センサーも、現在は医者の治療を受け、インスリン注射を打っているか、薬剤を服用
している場合を除き、保険適用の対象外になっている。要するに運動療法と食事療法だけで血糖管理を
やっている場合は測定器も測定センサーも保険適用にならず、全額自己負担になる。
一方、糖尿病学会の編集する「糖尿病治療ガイド」は、まず運動療法と食事療法が「基本」だと勧めている。

ともあれ、自分の健康管理のために測定器やセンサーの自己負担くらいは良しとしよう。自己測定のための
センサーのネット販売を規制するとは、何たる退行現象!!!!
こんな政府の「管理」は百害あって、一利なし!さっさとおさらばしたいものだ!!
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by agsanissi | 2009-08-06 22:59 | 糖尿病
2009年 06月 20日

糖尿病と心血管障害

日経メディカルonline(09/06/02号)に「心血管イベント防止のための糖尿病治療は?」と題する
第73回日本循環器学会総会・学術集会での順天堂大学の河盛隆造氏の講演の紹介ニュースが
載っている(参照)。
講演の重要ポイントを、僕なりに簡単に要約すると、
糖尿病の場合(またはその可能性のある場合)、非常に早期の段階で、動脈硬化が進行している可能性が
あり、高血糖に「軽度の肥満、脂質代謝異常、高血圧が合併する」と動脈硬化は加速度的に進行する。
従って、心筋梗塞・脳卒中の発症を防止するには、糖尿病の「診断直後から体重、血糖、血圧、脂質のコン
トロールに力を注ぎ」、早い段階から「真に厳格な」血糖コントロールを目指すことが不可欠だ(論文参照)。
ということになる。

この講演の重要性を理解するには、幾らか予備知識が必要だ。
1.糖尿病合併症
従来は、「糖尿病合併症」というと網膜症、神経症、腎症が三大合併症とされた。最近はこれに歯周病と
心血管イベント(心筋梗塞、脳梗塞など)を加えて五大合併症という場合が多い。
三大合併症の特徴は、「糖尿病は専門医にまかせなさい」(牧田善二、参照)によると
・どんなに血糖値が高くても1~2年では合併症は起こらず、長期間高血糖が続かなければ(最低3~5年)
決して発症しない。
・合併症が起きるのは、非常に細かい血管が密集している神経、目、腎臓の三つの臓器に限られる。


ところが、心血管イベントの場合、非常に早期の段階、実際に糖尿病と診断される前から動脈硬化が進行
している可能性があり、しかも細かい血管にではなく大血管に障害が発生する点に特徴がある。
河盛氏によると、具体的には
日本では、はっきり糖尿病ではないが、正常とも云えない、「境界型」に分類されている(ブドウ糖を飲んで
二時間後の血糖値が140~200(単位は省略する)レベルの)耐糖能異常(IGT)のレベルで、すでに動脈
硬化の兆候が見られる。
動脈硬化の進行具合を、頸動脈内膜中膜複合体肥厚度(IMT)(参考サイト)によって判定すると
健常人でも加齢とともにIMT値が高くなること、一方、IGTの平均IMT値は健常人に比べ大であり、糖尿病
患者と同様であることが示されている。つまり、これはIGTの段階から動脈硬化が進行している可能性がある
という見解を裏付けている。
注目すべきは、20~40歳代の2型糖尿病病患者のIMT値は50~70歳代の健常人のレベルに匹敵して
いる点である。このデータから河盛氏は、糖尿病患者においては約20年早く動脈硬化が進行している可能性
が大としている
。(参照

2.「真に厳格な」の意味
従来、米国での様々な実証試験の結果、
・“厳格な”血糖コントロールを行っても大血管障害の発症低下につながらなかったこと
・厳格な血糖コントロールが大血管障害の発症低下につながらなかったばかりか、むしろ死亡率を増加させ
たという衝撃的な成績も示された
参照
という事実を受けて、血糖値の「厳格な」コントロールを疑問視する意見があり、これについて
河盛氏は
2型糖尿病患者のnatural historyとして動脈硬化が進行し続けることを考慮すべきであり、それを阻止
するためには“真に厳格な”血糖コントロールが必須であり、早期からの積極的な治療介入がきわめて重要

との見解を示した。(日本人の糖尿病の95%は2型で、インスリンの不足または機能不全に対して、1型では
インスリンが全くでないタイプで小児に多い)
その根拠として
HbA1cが6%前後であるが、既にIMTが高値である、罹病期間が2年以上の2型糖尿病患者多数を3年間
前向き観察した研究において、HbA1cが6.0%か6.5%へとやや悪化した群ではIMT値が健常人の3倍の
速度で増加し、一方、6.0%から5.6%へと改善した群ではIMT値が低下したという成績を示した。

という事実を挙げている。
講演の紹介レポートでは、「真に厳格な」の「真に」の意味については指摘していないが、
2型糖尿病の膵β細胞では経年的に自然に、あるいはSU薬刺激によりインスリン分泌が徐々に低下するので
は決してない。高血糖こそが膵β細胞を障害するのだ

という河盛氏の指摘、すなわち
高血糖状態そのものが、細胞内の酸化ストレス(酸化ストレスについては、とりあえずここを参照)を引き起
こし膵β細胞の働きを抑制するという悪循環に陥るのだという指摘を踏まえると、
境界型の血糖値レベルでも、早期に血糖値を厳格にコントロールするとともに、
診断直後から体重、血糖、血圧、脂質のコントロールに力を注ぎ、より早期から、より完璧なコントロールを
目指したい

という内容に尽きるか。

自身の経験について触れておくと、
唯一の懸念材料は、丁度一年前、多少、息せき切ってカボチャを拾い集めているときに、突然、
胸痛に襲われたこと。左胸から左肩にかけて締め付けられるような圧迫感を覚えて、そのまま
仕事を止めて寝ていた。胸の痛みは10分程度で収まったが、左肩の腕の付け根に投げ出して
しまいたいようなダルサが残った。
参照
と書いたことがあるが(08/12/04)、
この時期にすでに軽い心筋梗塞(狭心症と心筋梗塞の境目くらいか?)を引き起こしており、その1~2年前
から食後高血糖状態が続いていたのではないか、と判断している。
高血糖状態には、様々なタイプがあり、空腹時血糖値は低いのに食後血糖値がグンと騰がるタイプがあり、
心血管障害との関係では食後二時間値の高血糖状態が特に問題となる。
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by agsanissi | 2009-06-20 23:35 | 糖尿病
2009年 06月 08日

糖尿病の診断基準/ヘモグロビンA1c

隣家の屋根を見ると、今朝も濡れている。微かに霧雨が舞っている。
アメダスでは深夜1時過ぎには雨は止んだけれど、その後も雨勝ち、4日からの累積雨量は180ミリ。

現在、第69回米国糖尿病学会のシンポジュウムが開かれているが、6/5、
米国糖尿病学会(ADA)と国際糖尿病連合(IDF)、欧州糖尿病学会(EASD)の3団体は、合同で新たな
糖尿病診断基準として、指標にHbA1cを採用し、「HbA1c6.5%以上を糖尿病とする」と定めた。
と公表した。
日経メディカルonline(参照)によると、その根拠は、以下の通り。
特に、(1)糖尿病の基本的概念である持続性高血糖は、空腹時血糖値や食後2時間血糖値などでは代表
できず、現行の指標の中ではHbA1cが最も適切である、(2)HbA1cの測定は、空腹時採血や負荷試験を
必要としない、(3)現行の治療目標はHbA1cに基づいており、診断でもHbA1cを使った方が診断と治療の
間に連続性が認められる--などを指摘、HbA1cによる新診断基準への理解を求めた


食事を摂ると炭水化物は、胃と腸で分解され、最終的には腸でブドウ糖にまで分解されて、肝臓を経由して
心臓に送られ、血液によって全身に供給される。血液中のブドウ糖濃度が高くなると、すい臓からインスリン
が分泌され、インスリンを介して、ブドウ糖は細胞内に取り込まれ、グリコーゲンとして貯蔵されたり(エネル
ギーの貯蔵庫=身体のバッテリーと考えればよい。グリコーゲンが余剰になると、更に脂肪に変わる)、エネ
ルギーとして利用される。ブドウ糖はエネルギーのフロー状態、グリコーゲンと脂肪はエネルギーのストック
状態と考えればよい。
フローとストックは、一定のバランスを保つ必要がある。フローだけでは、食事を摂れなければエネルギー
が尽きてしまうし、ストックが多すぎれば肥満になる。
ブドウ糖を細胞に取り込み、血液中のブドウ糖濃度を下げるにはインスリンが不可欠で、インスリンに代わる
代替作用をできるものはない。何らかの理由でインスリンが分泌されなかったり、分泌状態が悪かったり、
分泌されているがインスリンの働きが悪かったり(この状態をインスリン抵抗性という)すると、血液中のブドウ
糖濃度が高いままになる。ブドウ糖濃度が高い状態=持続的高血糖が、数年から十数年続くと(最初は何の
症状もない)、必ず血管の損傷に伴う合併症を引き起こす。損傷を受ける血管の場所によって目、腎臓、心臓
神経、歯に障害が現れる。血管は全身を巡っているから全身に障害は及ぶ可能性があるが、特に微細血管
が詰まりやすいので目、腎臓、神経に最初に障害が現れやすい。この過程は、放置すれば不可逆的に進行
する。
インスリンはすい臓から分泌されるが、すい臓の使いすぎ(食べすぎ)・病気・遺伝的原因などで、いったん、
すい臓の働きが悪くなると決して回復しないとされている。すなわち、糖尿病は、いったん罹ると(血糖値を)
管理はできるし、合併症の発症を防ぐことはできるけれど、「決して直らない」とされる所以である。

血糖値は、常に変動する。食事を摂れば上がるし、食事内容によっても上がりかたは違う。運動をすれば
下がるし(インスリンを介する経路とは別の経路で細胞内に取り込まれる)、また心的状態やストレスによって
も変化する。そこでいつ、どういう状態で血糖値を測るか
・糖尿病かどうか
・糖尿病を管理できているかどうか
を判定する基準として、重要なポイントになる。

一般的に、尿糖検査(血糖値がある限界を超えると尿中にブドウ糖が溢れ出るので、それで間接的に血糖値
の状態を測る)、空腹時血糖値、食後二時間血糖値、ヘモグロビンA1c、ブドウ糖負荷検査などが行われる。
最初の三つは定点検査、後の二つは経時的検査、ブドウ糖負荷検査(ブドウ糖を飲んで、一定の時間間隔で
血糖値の下がり方を検査する)は糖尿病の可能性が疑われる場合の精密検査に使われている。いろいろな
検査法があるのは、大量に検査する場合の時間とコストの関係である。尿糖検査と血糖値は、検査用紙や
器具を買えば、自分で検査できるが、尿糖検査は一回数十円、血糖値検査は器具が1-2万円、検査用紙が
一回150円前後、最近はヘモグロビンA1cも検査機関に血液を送って検査してもらえるが2-3千円等。

ヘモグロビンA1cの説明は、とりあえず「糖尿病教室」の解説(参照)を読むと良い。
但し、「外来で血液検査をすると、その日から1~2ヶ月前の血糖の状態を推定できることになります」とあるが
正しくは「1~2ヶ月間の平均的な血糖状態」と書くべき。
一般的に赤血球の寿命は四ヶ月だから、ヘモグロビンとブドウ糖の結合したヘモグロビンA1cの割合は四ヶ月
前のものが最も高く、最近のものは低い。一方、四ヶ月前のものから赤血球自体は徐々に入れ替わっていく
から古い赤血球ほど血液全体の中での割合は下がっていく。というわけで「具体的にはヘモグロビンA1c値の
50%は過去一ヶ月間の血糖値に、残り50%がそれ以前の血糖値によって影響され、正しくは赤血球寿命の
四ヶ月間の影響を受けることになる」(「糖尿病学」873.p、参照)。
というわけで、日々の変動の影響を消去して、ある程度の期間にわたる安定的な血糖値の推移を推測できる
ので、糖尿病かどうかの判定及び安定した血糖値管理ができているかどうかの判定の指標として最適だと
いうわけだ。
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by agsanissi | 2009-06-08 11:06 | 糖尿病