2008年 07月 17日
当然のことだけれど、作業手順の組み立て方で作業能率は、著しく違ってくる。 写真の袋は、250キロ程度入る。刈取りは、これよりも一回り大きな350-400キロ程度入る 袋を使っている。天候に恵まれさえすれば、大体、この袋で10-13袋/日収穫できる。 これは、通常のコンバイン袋での収穫では150袋以上になる。 軽トラックに一回20-25袋積むとすれば、6-7回の往復で、積込み・搬送・乾燥機への張込 などに1時間と見れば、それだけで所要時間は6-7時間になる。 コンバインを多少改造して(改造の実例写真、参照)大袋を利用することで、二人分の作業 を一人でこなしている。 最初の収穫作業後の予備乾燥、排出、張込、選別など30キロの袋詰めまでの前工程は 全部、この写真に見るような250キロの小袋を使って処理している。 今回収穫した小麦は、収穫直後は全部30%程度の水分があった。天候条件さえ良ければ 19%程度まで水分を落としてから収穫したほうが乾燥機の燃料代がかからなくて良いの だが、そんな好条件での収穫作業は十数年やっていて二三回しかなかった。他はもうみんな 雨や霧雨との競争で、収穫作業を焦ってきた。 水分30%以上の小麦は、まずは数時間以内に20%程度まで落として、その後はゆっくり 時間をかけて11-12%程度の仕上げ乾燥をする。 (昔、高水分の小麦をコンバイン袋に入れたまま放置して、発酵して、内部に手を入れられない ほど高温にしてしまったことがある。またオンボロ乾燥機を使っていて、夜中に故障して停止 してしまって、翌朝、小麦が団子状に固まってしまったこともあった、これは余談。) 今年はこの小袋で全部で25袋程度、これを二三回乾燥機に出し入れする。 5年前の記録を見たら、当時は70-80袋程度あった。小麦の検査基準が厳しくなってから どんどん減らして、いまでは20-30袋程度と三分の一から四分の一になった。 それでも、先日書いたようにクレーンが動かないとなれば、作業は全くお手上げになって しまう。 #
by agsanissi
| 2008-07-17 22:47
| 小麦
2008年 07月 16日
標高225㍍、周囲より一段と高い位置にある麦畑、13日は前日より晴天が続き、絶好の麦刈り 日和。麦穂をなびかせて吹き渡る風は、あくまで心地よく、穂はいくぶん黒ずみ始めたものの、 香りは爽やか。 朝露の乾くのを待ちきれず9時から刈り取り開始。快調に進み、350キロは入る袋は、15分~ 20分程度で満杯。午前中に4袋、午後から7袋、計11袋刈り取ったところで、西1の収穫は 完了。 一方、乾燥機は8袋で満杯。二台の乾燥機に分けて入れる。契約電力では一台の乾燥機しか 運転できず、水分は30%前後、高水分の小麦を循環運転せずに積み重ねて放置すれば発熱 して、劣化する。というわけで二台の乾燥機を三時間交代で綱渡りの終夜運転。 深夜2時ころに雷雨、一時はかなり強く降る。 13日夜の予報は、14日は終日曇、または曇り時々雨、ひょっとすれば刈り取り可能と期待。 深夜の雷雨で期待は萎む。14日朝の予報は内陸および沿岸北部は「濃霧雷大雨洪水注意報 が出され、夜の初めまで不安定な天気が続く」と。この日の刈り取りはほぼ絶望と諦める。 9時頃には雨が上がり、「ひょっとして」と、昼過ぎまでに20%にまで下がった一台の乾燥機の 小麦を排出して待機(2時過ぎから8時前までに19.5ミリ、一時は時間雨量8ミリのかなり強い 雨が降る)。 3時頃から刈り取り開始。やがて濃い霧が出て、半袖シャツで作業をしていたが、寒さがつのり ジャンパーを着込む。18時前までに4袋を刈り取る。18時に俄か雨。刈り取ってトラックに 積み込んだ小麦を慌てて搬送、乾燥機に張込み。4袋の張込みに約1時間半かかる。 15日は朝から雨、しかし予報では昼前から晴。10時過ぎ心地よく晴れ渡る。 水分は当初29.8%程度、4袋の小麦は1.2~1.3トン程度あるが、水分を20%まで落とすと 1トン強になる。12時に排出、13時過ぎから刈り取り開始。西7の小麦の生育は悪く、西1の 6~7割の収量、刈り取り能率も悪く、一袋に30分程度。16時までかかって4袋、ほぼ刈り取り 完了。 かくて13日から15日の三日間で刈り取り完了、当初は13日の刈り取り後は雨続きで4~5日 は駄目かと、ほぼ諦めかけていたが、乾燥機も天気も綱渡りで、近年にないほど順調に刈り取 り完了。 綱渡りといえば、刈り取りの前々日の11日夜、かなり強い雷。12日になって乾燥機の試運転 中に電源が入らない、一時は慌てた。200Vのブレーカーが落ちており、元に戻して運転再開。 一安心と思いきや、今度はクレーンが反応しない。他のすべての電気は復旧したのに、クレー ンばかり200Vの500キロクレーンも、100Vの250キロクレーンも、共に反応しない。クレーン が動かないとなると、全くお手上げだ。ユニック車のクレーンで、何とか対応できるとしても、 能率は絶望的に悪く、「せいぜい4袋で終わりか」と考える。 15時過ぎ、知り合いの電気屋を何とか捉まえて頼み込む。2時間ほどかかり500キロクレーン だけは応急処置で何とか復旧。250キロクレーンは、ヒューズが飛ぶだけではなく、ヒューズ 入りの基盤そのものがいかれて基盤ごと交換しなければ修復できず。主クレーンが回復すれば、 とりあえずの作業には差し支えなし。これで一安心。 写真は、13日の麦畑の四囲の風景。ほぼ快晴に近かったが、写真で見ると北西の空には かなりの雲がわいている。 今朝はまた霧雨だ。 #
by agsanissi
| 2008-07-16 05:11
| 小麦
2008年 07月 08日
6/17、18日にダイズを播種した(スズカリ、6.4キロ/反、畝幅35センチ)。 左側は、17日播種の東8、右側は18日播種の東23。出芽まで早くても10日と見て、除草剤を 使う予定だったが、21日から24日まで四日連続で霧または雨で、トータルで150ミリほど降る。 雨が上がると共に、25日には早くも出芽気味で、除草剤を散布する期を失ってしまった。 東8と東23を比べると、歴然と差がある。生育が遅れている上に、出芽斑がある。 この差が何なのか? 外形的な差は、東8は播種時にハローをつけなかったが、東23ではハローを取り付けた。 ハローに、これほどの効果があるとは、未だにやや納得いかない面もあるが、東8では、播種 後に覆土されないダイズが目立ったことは間違いない(とすれば、やはりハローの効果か)。 #
by agsanissi
| 2008-07-08 19:44
| ダイズ
2008年 07月 07日
東7、左側から6/20、6/26、7/06、キタアカリ 東14、6/26、7/6、男爵 播種日は、キタアカリが4/22、男爵は4/23、24、28 一体に、この時期になると、キタアカリの生育のほうがやや勝ってくるが、それでも男爵の 生育がやや遅れているような、或いはやや生育不足の気味がある。単に、遅れているだけ なのか、生育不足なのか不明。この時期になると、地上部をいつまで持たせるかに関心は 移ってくる。 尤も、最近の肥料過多傾向の中では、いつまでも地上部が枯れないという逆の「悩み」が 増えており、云ってみればジャガイモのメタボ症候群ですね。 #
by agsanissi
| 2008-07-07 07:57
| ジャガイモ
2008年 07月 06日
今年は(とは限らないのだが)、気温の寒暖差が激しい。昨日は全国的に暑かったようだが 普代でも29度まで上がった。6月末の15度前後から、すっかり様代わりだ。といって、この 暑さが必ずしも続くわけではない。 それで結局、今年はいままでのところ暑いのか寒いのか?? 作物をみると、生育は、やや遅れ気味のようだ。小麦は五日間程度、ジャガイモは一週間程 遅れ気味のような気がする。 左側は、去年の6/30、右側は今年の7/05。右側がやや薄く見えるのは光の加減で 登熟具合からいうと、ほぼ同じ程度ではないか。 4月~6月の、去年と今年の積算気温を比べてみると、 去年は、26、377、524度に対して 今年は、70、309、454度となっている。 合計値では、去年の927度に対して、今年は833度と約100度違っている。 ジャガイモの生育に関係する5、6月だけを比較すると901度に対して763度と、 約140度違う。 仮に最近の日平均気温を、18度前後と見ると小麦では5~6日、ジャガイモでは 7~8日の遅れといったところ、ほぼ目見当と同じ具合だ。 ところで、これは東15に、去年の11/30に播種した 小麦だ(08/06/29)。今年の3月、4月には、殆ど 諦めて捨てておいたものだ。肥料も粒状の米糠を 300キロ/反撒いた程度で、実質的に無肥料に近い。 5月の後半になって、急に生育が進んで開花期が 終わりかけたところ。 通常の栽培に比べて二週間程度の遅れだろうか? 分ケツは少ないが、充分ものになりそうな気配だ。 #
by agsanissi
| 2008-07-06 10:39
| 気象/季節メモ
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